大連〜上海〜昆明

・大連のとあるサウナの仮眠室で目覚める。昨夜の送別会からサウナまで付き合ってくれたT二兄さんとT原センセイの寝顔に別れを告げいざ出立…の前にトイレへ。昨夜の激辛湖南料理が効いておなか痛い、というよりおしり痛い。早朝6時のトイレ個室でこれから始まる旅を思い、初っ端からこれか、と暗澹たる気持ちになる。旅の記録の書き出しとしてもどうかと思う、本当に。しかし、ま、こんなもんだろう。


・サウナを出て、空港に向かうには随分時間があったので、歩いてみる。おなかの調子を整えるため、そしてリュックサックを背負って歩く感覚を確かめるため。なかなか調子好い。空港行きのバスを探しながら30分ほど歩くも見つからずタクシーを拾って空港へ。始めて来た旅行者のよう、5年半も住んでいるのに。


・さらば大連、ありがとう、さようなら!
なんてセンチメンタルな気持ちにはこれっぽっちもならず。まあ、また戻ってくるしな。
上海行きの飛行機は意外と空いている。搭乗して待っていると隣に座った(正確に言うと三人掛けの真ん中が空席だったので、隣の隣だ)女性がそわそわとやたら落ち着きがない。聞けば「宝宝がまだ乗って来ないの!宝宝は税関の入り口から入ってくるの」お母さん、子供を上海まで送っていくらしい。そら大変と私も搭乗してくる客の顔なぞちらちらと見ていたのだが。突如「来た!」と席から立ち上がるお母さん。見ると大学生ぐらいのギターを背負った青年が。宝宝って年か。まあ呼び方は百歩譲って中国の文化として不問とするが、お母さん、アンタ息子が席に着くまで立って見守るのは止めなさい。「そのバッグは上の棚に入れるのよ」とか指示もすんな。独りでやらせなさい。それから息子もちゃんと親離れしなさい。ヘラヘラすんな。親子の仲が良いのはすばらしいことだと思うが過保護はいかん、イカンですよ。


・昨日の青唐辛子牛肉炒めが本格的に攻めてきた。ヒリヒリして座席に座るのにも声が漏れる。しかし汚い旅の記録だ。



・上海浦東空港からリニアモーターカーに乗る。


速い速い、430km/hだ。しかし、新幹線も碌に乗ったことのない私なので、速い速い、という感想しか出てこない、小学生のような感想。


・薬を飲んでいるが、喉が痛い。この先の旅程に影響を及ぼさないか、心配。


・退職して無職になっている実感がない。昨夜は送別会の席で、社長に会いたいやら同僚に会いたいやらワガママを言ってT二兄さんとT原センセイを困らせていた私。子供か。


・今夜の夜行で大理に行ったら、最低1泊は大理に留まろう。先は長いので無理せず焦らず行こう。